ハラール市場の展望 HALALWORLD
世界のムスリム人口は2014年の17億人から2030年までには26.4%増の22億人にまで拡大すると予測されています(Pew Research Center`s Forum on Religion & Public Lifeリサーチによる)。
すなわち、ムスリム人口は今後20年の間にムスリム以外の人口のおよそ2倍の成長率で増加すると予測されます。
この成長するムスリム人口は食品・飲料、医薬品、化粧品、ファッション、航空、物流、各種サービス、イスラム式ファイナンスや観光など様々なハラール関連のセクターにおいてビジネスの拡大が見込まれます。
ハラールという言葉は、過去20年の間に欧米の食品業界において極めて一般的な言葉となりました。当初は中東諸国や東南アジアへの食品輸出がその認知を広めるきっかけでした。
ハラール業界が急速に成長し日本や韓国、中国、ブラジル、ロシア、インド、フィリピンをはじめ、アジア、ヨーロッパなどの非ムスリム国においても注目されるようになりました。
グローバル規模で急速な成長をみせるハラール市場でビジネスシェア拡大するためにハラールの原則を理解することは不可欠です。
現在の世界のハラール食品の市場価値は年間1兆ドルと試算され、これは世界の食品市場全体の20%に相当します。
ハラールは単に食肉や食品だけでなく、急速に成長するムスリム消費者のライフスタイル全体に関わります。
ムスリム消費者市場は、加工食品、洗面用具類、パーソナルケア関連商品、医薬品、健康補助食品、物流、航空、各種サービス、観光さらには教育セクターに至るまですべての分野をカバーするハラールサービスの拡充を待ち望んでいるのです。
世界のハラール業界はその市場規模がおよそ2.3兆USドル規模と試算され(イスラム式ファイナンスを除く)、その年間成長率は20%に及びます。
湾岸諸国のハラール食品輸入は2029年には現在の2倍の530.1億USドルと予測されています。ハラール食品は世界でもっとも急速に成長する消費セグメントの一つと言えるでしょう。