ハラール観光 (ハラールツーリズム)
ハラール観光(ハラールツーリズム)は、イスラム教徒の巡礼であるハッジやウムラーを除いた観光分野においてのハラールサービスの提供を指す言葉で、その市場規模は2020年には2,300億ドルにも達するとの試算もあります。
ムスリム旅行者が世界のどこを旅していても慣れ親しんだ環境で過ごすことが出来るよう食事や礼拝等、ムスリム旅行者の日常ニーズにこたえるサービスを提供することが必要です。
ムスリムの方々がハラールサービスが整備されていない国々を観光で訪れることは敬遠されがちです。
一番の理由はやはり食事の問題でしょう。
非ムスリム国で提供される食品は、ハラール認証のないものが殆どで原材料が不明なため、ムスリムの方々は安心して口にすることができません。
また、外食をしようとハラールのレストランを探そうにも知り合いのいない海外の国で、どこで情報をさがせばいいのか、まずその情報源を探すことからはじめることになります。
このようなボトルネックを解消し、観光分野でムスリム市場を取り込もうと大手旅行関連企業は自らのサービスのスタンダードをハラール仕様とする動きをみせています。
ハラールの基準の整備しだいで、今後急速に拡大するポテンシャルを擁するサービスとなるといえるでしょう。
ムスリム旅行者の傾向 - 大人数、長期型、客単価が高い -
ムスリムの旅行の傾向として、大人数で長期型滞在をする傾向が強く、より多くの金額を使うことが挙げられます。
大手旅行関連企業は自らのサービスのスタンダードをハラール仕様とし、ムスリム旅行者を取り込もうと本格的な取り組みを見せ始めています。
この部門は非常に変化の早い市場で、これまでムスリムの観光目的地として市場を独占してきたトルコやマレーシアは、現在ではUAEやインドネシアを含むOIC諸国の台頭をうけ苦戦しています。
スペイン、日本、韓国、中国、ロシア、インド、英国などのムスリム人口の少ない国々もハラール観光市場への参画をすすめてきています。
ハラール観光市場 日本での展望 - ムスリム観光客の拡大はハラールサービスの拡充次第 -
まだまだハラール観光 が浸透してない日本も例外ではありません。
ムスリム観光客の市場可能性は大きく、ハラール認証食品・飲料、サービス、礼拝のための部屋の整備なども増加しつつあります。
このようなハラールサービスの拡充は、2020年の東京オリンピック開催に先駆け、日本を訪れるムスリム観光客の増加に確実につながるでしょう。
ハラール食品の製造、さまざまな分野でのハラール仕様のサービスの提供、その他ハラール関連ビジネスへの参入をもって日本はハラール市場での非常に魅力的な市場となることは必至です。
IIHOジャパンは、食品のハラール認証サービスをはじめとし、観光、その他あらゆるハラール関連ビジネスへの参入を検討されている企業の皆様をサポートします。
ハラール観光の例
レストランで
ハラールメニューの提供
ホテルで
ハラールメニューの提供
礼拝用アイテム、キブラ情報の提供
礼拝用の設備の設置(礼拝前に手足を清浄にするための設備)
周辺のハラールレストラン情報の提供